その2
カソードチョークフォロワは、チョークに流れる電流で、プラス側に直流のシフトがでてしまい、811Aにとってアイドリングを発生させるプラスバイアスとなります。

そでまずこの電圧を極力下げるため、直流抵抗100Ω程度で10Hののチョークコイルを使用し、ここに30mA流して3Vのプラス電圧を発生させます。つまりバイアス電圧が−3Vの時、プレート電流が30mA流れてくれるドライバーがあればよいわけです。

この状態を6L6の三結で実現させようとすると。特性曲線から、プレート電圧は100V程度となります。

このままではゼロバイアスになっていないように見えますが、実は811Aのフィラメントは直流6Vの片側アースなので、フィラメント上の平均電位はプラス3Vとなり、ゼロバイアスが成立するわけです。





と思っていたら実にベンリなドライバートランスがあることに気付きました。それはSELのAFT-3Sです。

塗装も無く、シールドケースにも入っていない一見安っぽい外見ですが、コアボリュームはシングルOPTのU-608などより大きく、価格も1個5000円と強気です。


         


そこで複雑(メンドウ)なカソードチョークはひとまず置いておき、トランス結合で話を進めることにしました。NFBに頼ることは難しくなりますが、平面バッフッルや後面開放キャビネット系のスピーカーならDF=0,5くらいのほうが良い場合もあります。