録音と時間   




録音にかける時間はバンドによって様々です。

トラックダウンも含めて
6時間で23曲とったバンドもいますし、
10時間で1曲という事も在ります。

前者も後者もパンク系で、
もともとその予定で来ています。

ただし前者は短い曲の一発どりで
ほとんど後ろを振り向かないタイプですし、
後者はじっくりと楽器や歌をかぶせてゆくタイプです。

 

こうしたバンドとは別に
予想外に時間が掛かってしまうことがあります。

その最大の理由は、本当はこうしたいのに
それが出来ない、という時です。

つまりこの時の時間とは
現実と理想のギャップを意味していて、
それがかけ離れているほど
失敗ばかりしてしまうのです。

 

この時方法は2つあります。

1つは理想を下げる事。

もう1つは現実を上げる、
つまりその場で練習をする事。

という訳で、突如録音だか練習だか
分からないような状態が起こります。

つまり高価な録音料金で、
個人練習をすることになってしまいます。


「私は前に出来た事があった」
という事と、
「私は出来る」
という事は
全く別のものなのです。

理想を下げるのがきらいな人は、
事前に細部の疑問点を
しっかり練習しておいた方が、
無駄な出費が防げます。


特に、練習を理想状態でやってきた人は、
現場に弱い傾向があります

ちょっとした雑音で
練習に集中出来ないのなら、
それは弱点です。


それとは別に録音現場で、
すぐに理想に近付ける事があります。

この時はテクニック不足ではなく、
勘違いや錯覚で近道に気付かず、
わざわざ難しい運指や
リズムのとり方などをしていた時です。

歌の録音で音程が定まらない時でも、
音感が悪いのではなく、
頭の中に別のメロディーが潜むなど
意外な錯覚が、
影響を及ぼしているケースもあるのです。

このような場合アワーハウスでは
迅速に助言を行ないますので、
納得出来そうな時は、
助言に沿って試してみてください。


錯覚は日常生活で頻繁に発生しており、
決して恥ずかしいことではありません。



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