829B HVTC Single
Ended
この球で連続プレート入力50Wを実現するには冷却が重要ということで、まずラジエーター付きプレートキャップを小型ヒートシンク2個の組み合わせで作りました。

ヒートシンク本来の黒い塗装面は高い強度と絶縁性を持っていて、充分な安全性を感じましたが、見た目があまりに重々しいのでシルバーに塗りました。それでもこれだけで見るとちょっと頭でっかちな感じです。


                        


次にソケットをファンと組み合わせようとしたのですが、このままでは余分な面が多すぎて通風スペースが足りません。そこで口金を固定しているピンギリギリまで、ダイヤモンドカッターで削ることにしました。


                   


このように小型化したソケットを、アクリルパイプを介して非常に静音性の高い12Vファンにジェル系の瞬間接着剤で接着し、各ピンから導線を引き出しておきます。

つまりソケットはファンモーターを支えている支柱でのみ支えられている訳ですが、真空管抜き差しの際に受ける力には、接着面共々充分耐えられるようです。


     


これにチムニーとして直径100mmx95mmのアクリルパイプを接着します。真空管を挿すと右のように頭でっかちが目立たなくなり、829B(写真はFU−29)の名に恥じないバランスのとれたデザインになります。

問題は、いくら下から送風されてるとは言え、このアクリルパイプが真空管の熱に絶えられるかと言う点です。もし今回の試作で充分な実用性がわかれば、今後お手軽なチムニーとして様々な球に活用できます。


     


今一番期待しているのは予定中の4−400のHVTCシングルで、今回は無信号時300Wを越す電力損失をアクリルチムニーが絶えられるかの前哨実験でもあるのです。

もちろん電源OFF後も数分間は冷却ファンを回し続ける必要があるので、そのためのタイマー回路が必須でしょう。

しかし、停電や集中管理の電源では、冷却のバックアップは期待出来ず、アクリルチムニーに影響が出てしまいます。と思ったらそのような事態にも対処できる良い方法が見つかりました。

いよいよ全体の製作です。








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アクリルチムニーという選択肢
その1 定格にギモンあり
その2アクリルチムニーという選択肢 
その3 冷却バックアップはリチウムイオンで 
その2