これが実測したKT88の3極管接続のカーブです。プレート電圧450Vで9Wと、手頃なシングルアンプになります。

オリジナルの数値とはだいぶ違い、内部抵抗は760Ωでμは8。ドライバーとの組み合わせで、かなり低歪のアンプが出来るでしょう。

それにしても、日本は管球マニアが多い割に、真空管のデータを実測した例が少なく、ほとんどの人が50年以上前のデータを、そのまま使っている点、いささか淋しい気がします。

いくら「赤塚不二夫先生」輩出の国とはいえ、これは少し「おそまつ」なのではないでしょうか。

それはともかく、最近KT88の供給が豊富なせいか、新品でも1本2500円程度から入手でき,
プアマンズ300Bやプアマンズ6CA10は言いすぎとしても、KT88三結シングル、あると思います。

3極管接続はスクリーングリッド(G)に高い電圧がかかるので、一見Gの負担が多そうに見えます。しかし(G)が0ボルト付近になった時、プレートと一緒にGの電圧も下がるので意外とG2にとっては楽なのです。

むしろビーム接続だと、こうした場合、プレートよりGの電圧がずっと高くなるため、大量の電流がGに流れ込み、かなり厳しい状態になるといえます。

そして出来た、究極の3極管接続をご紹介します。




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KT88バラエティープロジェクト
その3