写真ではいつも6AS7の後ろに隠れている6AU6が写っていますが、その左側にもう1本VR100があります。

ちなみに、ドライバーとして使ったソブテックの7591のEb−Ip特性を計測してみると、7591のオリジナルの特性とはかけ離れていて、7591のピン接続を持った6L6、と言った方が近いことが分かりました。

このタマを7591として使う場合は、バイアスが浅すぎて過電流が流れてしまうため、注意が必要です。

周波数特性は10〜30kHzまで-1,5dB、ダンピングファクターはカソード帰還のおかげで1,2。入力0,6Vにおける最大出力は30W強、残留雑音は0,2mV以下となっています。
音質については何か今ひとつの感がありますが、トータルのNFBがない割にローノイズ、というよりノーノイズなのは確かです。

さらに出力トランスも、8KΩ用の高いインダクタンスを持ったものを、4KΩとして使い、低域の確保に努めました。

バイアス回路は定電圧電源にして、0ボルト付近まで安定してグリッドをスイング出来るようにしています。

しかし807研究で作ったシングルアンプの音質に負けていることが分かり、回路の変更を決定いたしました。

第2幕へ続く


レギュレーター管は6080ぢゃなくて6AS7Gと来たもんだ。
だから、そそっかしい連中は真空管だけに
整流管と勘違い(管違い)するってえ具合だ!
これがひさびさに作った、KT88ULモノラルパワーアンプの最初の回路図で、極めて常識的な回路といえます。電源は6AS7Gによる定電圧回路を採用した結果、ちょっと目には整流管で、しかも背後にある2本の放電管が美しい。
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KT88バラエティープロジェクト