プアマンズパワーフロムチャイナ
FU50 SIGLE ENDED
その2
もともとこの形式を思いついたのは、不要になった空気清浄機をバラしたときでした。周りは捨てたものの、モーターとファン部分だけは何かに使えそうだと考えた末、下の写真のような扇風機を作ったのです。

この扇風機は周囲360度同時にほど良い風がおこり、音も大変静かです。そこでこれを2πファンと呼ぶことにしました。


      


しかし周囲の人間を真空管に置き換えて見ると、もしかしたら真空管アンプにも使えるのではないかと早速実験してみました。使うのは小型のブロワーで、周囲を丁寧に取り去ります。ファンの直径は7cmでした。


   


さらに銀色に塗装してアンプに取り付けてみました。ちょっと送信管のX管にも見えます。定格はDC12Vですが、今回はヒーター回線の12Vから47Ωでドロップして、起動ギリギリの6V程度で回します。


    


電源投入直後はヒーターの突入電流で電圧が足らず回りませんが、しばらくすると思い出した ようにくるくる回り出すのがとてもかわいらしく見えます。


    


この2πファンは周りの真空管はもとよりトランスやコンデンサー、シャーシにいたるまで全て同時に冷却してくれます。回転音は10cm以下まで耳を近づけると小さくサーッと鳴っているのが分かる程度で、かなりのスグレモノと感じました。

ちなみに球の表面温度はファインが無いと200℃を超えますが、ファンがあると高い所でも120℃、ソケットの付け根で60℃くらいです。

通常、真空管の冷却は意識しますが、その一方シャーシから伝わる熱などでケミコンの寿命はかなり左右されています。なんといっても化学反応コンデンサーと言うくらいですから。

そこで写真のようにシャーシからコンデンサーを浮かすことをオススメしますが、さらに風を当てれば30℃以下を保てるわけです。

あなたは「このタイプは音がイイ。」などとつぶやきながらギュウギュウのシャーシにベタ付けし、4〜50℃ぐらいでケミコンを使っていませんか?ケミコンは涼しい国(北欧とか)から来たペットを飼うようなつもりで使いましょう。

ただしそれなりのスペースがシャーシ上に必要なので、今後のアンプ作りでは2πファンを前提にデザインします。そのため量産もしました。


     


ちなみに背の高い大型の送信管では、ファンの2階建てや3階建ても可能です。


        


さらに下のファンをさかさまに取り付け、その真下のシャーシに直径7cmの穴を開けると、シャーシ内部の空気を強制排気しながら周囲を冷却します。もちろんケースの裏蓋に取り付け、強制吸気しながら周りのCR類を冷却することも出来ます。


         


いかがでしょう。この外観をカッコイイと思うかカッコ悪いと思うか、それはあなた次第です。ちなみに最初につくった2πファンは4−400を美しく照らすLED卓上電気スタンドにもなっていて、当然光の範囲も2πです。


       


この続きは意外な展開となります。







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HPへ
2π(360度)ファン登場
1、やたらと安い、この球ってどーなの?
2、驚きのパフォーマンス
3、2π(360度)ファン登場
4、新しい接続方