電源回路とパーツレイアウト
このアンプを製作するに当たり、トランプの神経衰弱の如く、同規格の電源トランス2個を集めようと、ヤフオクで待っていました。しかし一向にそろいませんでしたので、外観と得られるB電圧が近ければ、別物でも良いことにしました。


         


手持ちの中で似たようなトランスを塗装して眺めた結果、1台目には280V1Aという定格のトランスを6倍電圧して使用することにします。





ケミコンは330μF・450Vの6階建てが4列並ぶので、バイアスや倍電圧も含め30個をシャーシ内部に収納する必要があります。

近年はこうした規格のケミコンが大量に出回っていることがあるので、高圧アンプマニアは助かるものの、50個くらい買っても、あっという間に無くなります。





ソケットはいつも通りファン付きになっていて、プレートキャップは2個のヒートシンクを加工して作った特大サイズとしました。

大きすぎて4−400Aのプレートより目立っています。またプレートキャップについているクランクのようなものは取り付けネジで、指先で締めて固定します。


          


これを実際にとりつけると、頭でっかちなかんじになりますが、アクリルチムニーをつけるといくらか緩和されます。


   


こうしてなんとか大まかなレイアウトができました。出力トランスは2階建て、プレートチョークは3階建ての2列として、シャーシ上のスペースを確保しています。

またプレートチョークは耐圧が問題になるので、10mm厚のベーク板の上に取り付けます。


            


            


電源トランスの後ろには5V20Aのスイッチング電源が、高さをそろえるため真鍮のボルトによる足をつけて取り付けられ、その下に7mm厚のベーク板でフロートした電源チョークが入ります。

4−400Aの後ろには8μF/2500Vのプレート結合用大型オイルコンが配置されます。さあこれでなんとか行けるでしょうか。

と思ったらまた悪いクセが出て、ドライバーを若干カイゼンしたくなりました。煮え切らない男とは私のような者を指すのでしょうか。





つづく





その3
1 最適動作点と動作方法を探る
2 独立型アンプとグリッドチョークの改造
3 電源回路とパーツレイアウト
4  ドライバーのカイゼンと部品配置
5、実作に向けて爆発の時代
6、実作に向けて計測の時代
7、特性向上に向けて
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